ベルツノ さんのいない日(その1)

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先週、5年以上飼っていたベルツノ さん(メス)が天国に旅立ちました。

ちかくのペットショップで購入し、我が家に連れて帰ってから最初の3年くらいはすくすくと成長し、購入したペットショップの店長さんもびっくりするくらいに大きくなりました。

しかし、3年目をすぎた冬あたりに背中にこぶのようなものができました。そこで病院に連れて行ったところ、原因はよくわかりませんでしたが、悪性ではないようでしたので、とりあえず切除して様子を見ることにしました。

その結果、切除部分を縫ったりはしませんでしたが、ベルツノ さんのすごい回復力により皮膚ももとどおり塞がり、言われなければ場所がわからないくらいになりました。

そしてまた翌年の冬、同じように背中(今回は前回よりちょっと上の方)にこぶができましたので、また病院に連れて行き、前回と同様い切除してもらいました。

その後はベルツノ さんはいつもどおりとても元気で、夏になると夜中にケースに突撃する音でなんどもたたき起こされるほどでした。

その度に私はケースからそとに出してやり、水で土を洗い落として、床に敷いたシートの上において上げました。

しかし、かといって動き回るわけでもなく、ケースの外にでれたことを満喫しているようでした。
そろそろいいかなと思ってケースの中に戻そうとすると、メスなのに声を出して怒り、その度に私はもう一度ベルツノ さんをシートの上にもどし、その横で私は雑魚寝し、ベルツノ さんが満足するまで待っていました。

そんな元気なベルツノ さんだったのですが、5年目を迎えようとする10月ごろに再度、背中の一部が盛り上がってきました。

しかし、今度は前の2回と異なり、皮膚を突き破ってこぶがでてくるのではなく、広範囲で右肩の部分が大きく盛り上がっている感じでした。

しかもその盛り上がったところがとても固く、私はとてもいやな感じがしていました。これは前とは違って、切除では済まないのではないかと。

その不安と、その春先から日本で流行し始めたコロナの影響によって、病院にいくことを躊躇っていたところ、どうもその影響と思われる症状が今年の1月頃から右目に出始め、そして次に右前脚に出ました。(右目が霞み、右前脚が動かなくなりました。)

さすがにこれはまずいと思い、病院に連れていったところ、おそらく骨肉腫だろうと診断されました。
しかし、ベルツノ でその病気の治療例がなく、治療をおこなったとしても治るかどうかわからず、逆に悪影響があることも考えられるとのことでした。

そこで特に治療は行わず、様子をみることにしたのですが、その後の2ヶ月ほどは右目と右前脚以外に目立った影響は出てこず、すこし背中が曲がってきたかなと思うくらいでした。

しかし、それから状態は急変しました。食事を2週間していなかったにもかかわらず、からだが急に大きくなり始めました。

最初は消化不良でガスが溜まっているのかと思いましたが、どんどん体が大きくなるにつれ、体重が重くなっていきました。

そして再度、病院に連れていったところ、液体が内臓と皮膚の間に大量に溜まっているとのことで、体重も1kgを超えた状態でした。

お医者さんと相談し、その液体を抜き出してもらうことになったのですが、いきなり全部を抜き出すと血圧が急に下がり、死んでしまうこともあると言われた為、半分だけ抜き取ることにしました。

そして液体を抜き取ったベルツノ さんを受け取ったところ、からだはやや萎んでぺったりとしていて、となりに液体を吸い出した2本の注射器が、液体がはいったまま置かれていました。

その日は、また週末に液体を抜きにくる為に予約をいれ、家に連れて帰りました。

その夜、体が大きくなった原因が消化不良ではないようでしたので、食べる元気があれば餌を食べてもらおうと口の前まで持っていきましたが、食べてくれませんでした。

そしてよく朝、ケース越しに覗き込むと、いつもどおりのどを何度かピクピクさせ、挨拶してくれているようでした。
しかしその日の夕方、覗いてみると反応が無く、目がいつもより大きく開いている為、もしやと思い持ち上げてみると、すでに亡くなっていました。

生前のベルツノ さん

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