OpenCTIのコンソールを使ってみたら、アナリスト向けの情報がまとめられた画面だった

先日OpenCTIとMISPを連携させてみました。

その後、IoCデータが溜まってきているようなので、OpenCTIの使い勝手を少し確認してみましたので、その様子を記録しておきます。

1.トップ画面

内部でElasticを使っているせいなのか、全般的にとてもいかした画面で、SOCの大画面に投影しても映えそうです。

情報としては、集まってきているIoCの種類や数、そしてIoCに関連する攻撃グループの情報が表示されています。

OpenCTIコンソール – トップ画面

2.攻撃グループの情報

こちらは上の画面の攻撃グループのグラフから、Turlaを選択した時の画面です。

この攻撃グループの概要やIoC提供者の情報が表示されています。

OpenCTIコンソール – 攻撃グループ情報

3.攻撃グループが保有するC2情報など

上の画像からトップメニューの「knowledge」を選択すると、この攻撃グループが保有するC2サイトなどの武器情報が表示されます。

表示がタイムラインになっていて、下にスクロールするほど新しい情報になるようです。

OpenCTIコンソール – 保有武器情報

4.IoCリスト

上の画像からトップメニューの「Indicators」を選択すると、その攻撃グループに関連するIoCもリストで確認できます。

OpenCTIコンソール – IoCリスト

5.攻撃グループの一覧

また、攻撃グループの一覧をパネル形式で確認することも可能です。

OpenCTIコンソール – 攻撃グループ一覧

OpenCTIを構築した後、MISPと連携させる(OpenCTIをコマンドラインから導入した場合)

先日、MacのParalleles Desktop上にそれぞれ別サーバとして構築したMISPとOpenCTIを連携させてみたのでここにその方法を記載しておきます。

なお、以下に書いたとおり、OpenCTIを構築する場合、コマンドラインから構築する方法と、portainer.io経由で構築する方法があるようです。

私の場合はコマンドラインから構築しました。(portainer.io経由でもやってみましたが、今のところ私の環境では成功していません。)

コマンドラインから構築する場合は、こちらの方のサイトが参考になると思います。

Re:ゼロから始めるOpenCTI 導入編(Zenn)
https://zenn.dev/daiya/articles/658a4f4811e2fa

portainer.io 経由で構築したいという方は、こちらのサイトが参考になると思います。

OPENCTI INSTALLATION (blog agood cloud)
https://blog.agood.cloud/posts/2020/04/22/opencti-installation/

1.misp接続用のdocker-compose.ymlをコピー

OpenCTIが正常に構築できていることを確認した後、以下のGithubのサイトにmisp接続用のdocker-compose.ymlが置いてありますので、取りに行きます。

https://github.com/OpenCTI-Platform/connectors/blob/master/external-import/misp/docker-compose.yml

そのymlの3行目から最後(47行目)までをコピーします。

1  version: '3'
2  services:
3    connector-misp:
4      image: opencti/connector-misp:5.8.7
5      environment:
  ・・・
46       - MISP_INTERVAL=5 # Required, in minutes
47    restart: always

2.OpenCTI用のdocker-compose.ymlに貼り付ける

1.でコピーしたデータを OpenCTI用のdocker-compose.ymlの中に貼り付けます。

なお、docker-compose.ymlの場所は、openctiをどのディレクトリ配下に構築したかに依存しますが、私の場合、/usr/local/openctiというディレクトリを作って構築したので、その下のdockerディレクトリ の中にありました。

docker-compose.ymlをviなどで開いた後、以下のように「connector-import-document」のセクションの直後に先ほどコピーした「connector-misp」のセクションを挿入します。

・・・
 connector-import-document:
    image: opencti/connector-import-document:5.8.3
    environment:
      - OPENCTI_URL=http://opencti:8080
      - OPENCTI_TOKEN=${OPENCTI_ADMIN_TOKEN}
      - CONNECTOR_ID=${CONNECTOR_IMPORT_DOCUMENT_ID} # Valid UUIDv4
・・・
    restart: always
    depends_on:
      - opencti
  connector-misp:
    image: opencti/connector-misp:5.8.3
    environment:
      - OPENCTI_URL=http://opencti:8080
      - OPENCTI_TOKEN=${OPENCTI_ADMIN_TOKEN}
      - CONNECTOR_ID=(UUIDv4を取得し設定)⭐️
      - CONNECTOR_TYPE=EXTERNAL_IMPORT
・・・
      - CONNECTOR_LOG_LEVEL=info
      - MISP_URL=https://(MISPサーバのIPアドレスを設定)⭐️
      - MISP_REFERENCE_URL= # Optional, will be used to create external reference to MISP event (default is "url")
      - MISP_KEY=(MISPのAPIキーを設定)⭐️
      - MISP_SSL_VERIFY=false # Required
・・・
      - MISP_INTERVAL=1 # Required, in minutes
    restart: always
    depends_on:
      - opencti
volumes:
  esdata:
  s3data:
  redisdata:
  amqpdata:

「connector-misp」のセクションを挿入したら、環境に合わせて修正をしますが、通常は⭐️をつけた3つの部分だけ変更した方がよいです。

なお、最初の⭐️の部分のUUIDv4ってなに?って感じの人(私もそんな1人です)もいると思いますが、以下のサイトから生成した世界に一つ?のIDをコピーしてくるだけで大丈夫です。

Online UUID Generator
https://www.uuidgenerator.net/version4

それ以外を編集するとたぶんハマると思います。

たとえば「OPENCTI_URL」「OPENCTI_TOKEN」あたりを変えたくなるかもしれませんが、それを変えてしまった為に私はすこしハマりました。

3.OpenCTIを再ビルドする

上記のymlファイルを編集した後、 OpenCTIを再起動すれば変更が反映されるとおもっていました。

しかし実はそうではなく、再ビルドのコマンドを実行する必要があるようです。そのコマンドがこちらです。

$ docker-compose up -d --build

これを知らなかったが為に、いくらymlファイルを修正してもうまくいかず、かなりハマってしまいました。

以下のZenn様のページが参考になりました、ありがとうございました。

Re:ゼロから始めるOpenCTI External Input Connector編(Zenn)
https://zenn.dev/daiya/articles/ce1c3ad92c53aa

4.OpenCTIのダッシュボードを確認してみる

うまく設定できていれば OpenCTIダッシュボードの「Data」-「Connector」に以下のとおりMISPが表示されその横のマークがグリーンになっているはずです。

OpenCTIダッシュボード

もしうまくいかない場合は、、、

以下を試してみるといいかもしれません。

A. portainer.ioをインストールしてみる

OpenCTIをインストールしたマシンに、portainer.ioを入れてみましょう。これによりDockerの状態がGUIで見れるようになり、問題点がわかりやすくなります。

portainer.io

B. 以下のコマンドを打って環境を整え直してみる

正直あまり根拠はありません(MISPとの接続にhttps接続が必要だったので関係あるかなと思っているくらいです)が、以下のコマンドをOpenCTIのサーバ上で打ってみるといいかもしれません。

sudo apt-get install \
    apt-transport-https \
    ca-certificates \
    curl \
    gnupg-agent \
    software-properties-common
curl -fsSL https://download.docker.com/linux/ubuntu/gpg | sudo apt-key add -

それぞれのコマンドの詳しい説明は冒頭に紹介した「OPENCTI INSTALLATION (blog agood cloud)」を見てください。